骨腫瘍とは? 特徴と主な症状
骨腫瘍(こつしゅよう)は一般的に骨に発生する腫瘍のことです。
骨には良性と悪性の様々な腫瘍が発生することがあります。
良性骨腫瘍とは
10代後半から40代に多く、単発性骨嚢腫(こつのうしゅ)や類骨骨腫(るいこつこつしゅ)が
存在します。
◆ 症状
単発性骨嚢腫は、無症状であるため経過観察になる場合があります。
類骨骨種は異なり、痛みがでて、特に夜間に痛くなるという特徴があります。
◆良性が悪性に?!
良性の骨腫瘍の場合でも悪性になる可能性があります。
骨軟骨性外骨腫や多発性骨軟骨腫、多発性内軟骨腫などは
悪性する可能性があるので注意が必要です。
骨腫瘍は30代未満で発生することが多いので、不自然な骨折があった場合には腫瘍の可能性を
疑います。
原発生悪性骨腫瘍とは
悪性の骨腫瘍は、骨そのものからガンが発生する「原発性悪性骨腫瘍」と他の場所から
骨にガンが転移してきた「転移性骨腫瘍」に分けられます。
「原発性悪性骨腫瘍」は、
- 骨肉腫
- ユーイング肉腫
- 軟骨肉腫
①骨肉腫
悪性の骨腫瘍の中でも発生率が高く、10代で発症する事例が多く見られます。
骨肉腫が発生する部位としては膝関節の周囲や腕の付け根などが多数を占めます。
【症状】
骨腫瘍の中でも骨肉腫は膝などの部位に痛みと腫れが生じ、放置しても回復することはありません。
患部を手で触ると熱を持っているのが分かり、押さえると痛みを感じます。
悪性腫瘍が発生すると骨がもろくなり骨折しやすくなるため注意が必要です。
➁ユーイング肉腫
普通の骨肉腫と違うところは、関節部分から遠い骨の中心部で発症する非常にまれな病気です。
【症状】
普通の骨肉腫よりもかなり痛みが強いです。
③軟骨肉腫
腫瘍が軟骨を形成するもので、骨肉腫についで多い骨の悪性腫瘍ガンです。
良性腫瘍が悪性化(悪性骨腫瘍)したものは、30代以上に多く発症します。
【症状】
軟骨肉腫の典型的な症状は、痛みです。
初期には無症状であっても、症状の進展に伴って痛みが激しくなり、鎮痛剤が欠かせない状態と
なります。
転移性骨腫瘍
悪性の骨腫瘍には、骨自体からガンが発生する原発性悪性骨腫瘍と他の部位から骨にガンが
転移してきたものが存在します。
その場合、食欲不振、発熱、不定愁訴、倦怠感、体重減少などの全身症状があります。
他の部位のガンが骨に転移する部位は、脊椎が最も多くなります。
骨盤や大腿骨、肋骨などに発生する事例も多く見られ、脊椎に腫瘍が発生した場合には、
腫瘍が脊椎を圧迫することで麻痺などの神経症状が出ることがあります。
~まとめ~
大事な事は、骨腫瘍の中のどの疾患になるかです。そして、早く気付く必要があるということです。
悪性化すると進行が早く、転移することも多いので、一刻も早く整形外科で受診することが
大切です。