ビタミンC誘導体の実態と作用
ビタミンC誘導体とは、生体内で酵素反応によりビタミンCとなるものです。
ネット上で「ビタミンC誘導体」と検索すると、化粧水や美容関係のページが多くヒットします。
ビタミンCには強力な抗酸化作用があるため、肌に作用すればアンチエイジングの効果が得られるからでしょう。
ただし、そのままのビタミンCは化粧水に入れるには不安定な成分になります。
そこでビタミンCを化粧品に入れやすい成分に変えたものが、ビタミンC誘導体と言えます。
水溶性のものと、油溶性のものと、両方の特性をもつものがあります。
今回はビタミンC誘導体の実態に迫ります。
①ビタミンC誘導体の効果
抗酸化作用により、あらゆる肌の悩みに効果があります。
・美白
・ニキビ
・エイジング
ニキビの原因となる「皮脂のつまり」などを改善します。過剰な皮脂分泌を減らします。
使い続ければ肌は滑らかにニキビが出来にくくなってきます。
更には毛穴が目立ちにくい、美しい肌に変わっていきます。
メラニンの生成を抑え、出来てしまったシミなどの色素を改善する効果もあります。
活性酸素を抑えて、コラーゲンの生成を促進するなど、アンチエイジングの効果も高いです。
②誘導体処理されていない、ビタミンCは不安定
オレンジやレモンの果汁などを肌に直接塗るとどうなるのでしょうか?
一見(刺激は別として)肌に効果がありそうに見えます。
ところがビタミンCは不安定で、紫外線を浴びることですぐに酸化してしまいます。
すると、デヒドロアスコルビン酸という活性酸素に変わってしまいます。
この活性酸素が殺菌力などもありますが、肌にとっては細胞や組織に傷をつける大敵です。
ビタミンCは化粧品向けの誘導体処理が必要になるということです。
③ビタミンC誘導体の種類
【水溶性】
皮膚に吸収されやすいため、化粧水や美容液に使われる。
リン酸型ビタミンC、アスコルビン酸グルコシド、アスコルビルエチル
【油溶性】
ビタミンCは本来水溶性。
油を結合させた状態にして、クリームなどに使われる。
ステアリン酸アスコビル、テトラヘキシルデカン酸アスコビル
【水溶性と油溶性の性質を持つもの】
親水性と親油性で、さらに浸透力が良くなったもの
APPS(パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na)
【まとめ】
ビタミンC誘導体は、化粧品に使われている成分です。
抗酸化作用、新陳代謝を促進、皮脂分泌を調整してニキビを予防、コラーゲンを生成して美しい肌を作る、出来てしまったシミを還元など肌に良い効能が揃っています。
化粧品は他の有効成分との組み合わせだったり、自分の肌との相性などがあるので、ビタミンC誘導体について意識して、良い化粧品を探してみてはいかがでしょうか。