骨シンチとは何か?検査前の心構え
骨シンチとは
放射性医薬品を使用して行う画像検査(核医学検査)の一種で、
骨シンチグラフィ検査とも呼ばれています。
この検査では、骨の形には変化がみられない病変や骨折などを写し出すことができるのが特徴です。
骨を作る状態あるいは壊す状態にある部位を特定するために放射性同位元素(RI)を投与し、
腎臓がんや膀胱がん、前立腺がんなどの悪性腫瘍の骨転移の有無の検索や広がりを把握するために
行います。
通常のX線撮影よりも骨の異常を早期に発見することができますので、ガンの治療では骨転移の有無を調べるために役立てられています。
特に乳がんや肺がん、前立腺がんなど骨転移が疑われる時や骨転移の治療の結果を見るときに行われます。
検査の流れ
①骨シンチは薬の注射を行います…注射の痛みは、採血の時と同じ程度です。また当日の入浴も問題ありません。
②成分が前身に浸透するまで3時間ほど待ち、その後30分程度撮影します。…検査はベッドに寝ているだけで終了します。
この検査だけであれば、特定の栄養素に反応するということはないため、食事・飲食の制限はありません。
ただし、気を付けて頂きたいことがあります。
検査前の注意点
① 注射してから撮影までの間は出来るだけ安静にしていること
正確な状態を撮影するためですが、待機中ずっと横になる必要はありません。
② 検査直前に排尿を済ませ、その際には衣服に付けないようにすること
薬が尿中に排泄されますので、膀胱に薬が残っていると正確な写真が撮れません
また検査薬の成分が付いてしまうと、画像に映り込み、病変なのかどうか見分けが
つかなくなります。
健康に対して直接的な影響を及ぼすわけではありませんが、特別な成分が付着してしまうと、
綺麗に洗浄することが難しいという理由もあります。
③ 撮影時はネックレス等の貴金属類、また金属の付いた衣類は予め外すよう指示があります。
④ その日は子供を抱っこしたりするのは避けてください。
これは、被爆してしまう可能性があるからです。
もちろん、確率的には限りなく0%に近いのでそれほど深刻に考える必要はありませんが、
検査の当日は触れないようにするのが適当です。
身体への影響は?
・薬による副作用はありません。
・放射線の量は時間とともに少なくなり、尿や便として排泄されますので、身体への影響について心配することはありません。
検査というと、不安でいっぱいになりますが、それほど難しい検査内容ではありません。
早期発見と再発を防ぐために、まずは専門医に相談する事をお勧めします。