絶対に欠かせない3大栄養素の1つ炭水化物の種類
一部では「ダイエットの敵・カロリーが高い・控えた方がよい」などといわれる炭水化物も、
人間に絶対不可欠な三大栄養素の1つとなっています。
その炭水化物には、どのような種類があるのでしょうか?
炭水化物の種類として「糖質」と「食物繊維」があります。
さらに、糖質は数種類に分かれ、食物繊維は2種類に分かれます。
今回の記事では、炭水化物の種類とそれぞれの働きや含まれる食品などをご紹介していきます。
《3種類の糖質》
炭水化物の種類の1つである糖質。
この糖質をここでは3種に分けご紹介します。
①単糖類・二糖類
糖類としての最小の単位が単糖類です。
単糖類が2個つながると二糖類と呼ばれます。
ブドウ糖・果糖・ガラクトースが単糖類にあたり
ショ糖・麦芽糖・乳糖は二糖類にあたります。
単糖類と二糖類の多くは強い甘みを持ち、消化吸収も早いです。
しかし、その性質が体内での血糖値を急上昇させやすいので、
食事の最初に摂ることはなるべく避けましょう。
甘い糖質(単糖類と二糖類)は主に
・コーヒーに入れる砂糖
・ケーキ
・スイーツ
・菓子パン
・和菓子
・料理に使う砂糖
などにたくさん使われています。
●ブドウ糖:活動するために、特に脳には欠かせないエネルギー源になっています。
●果糖:果実やハチミツ、根菜などに含まれ、糖の中で最も甘みが強いです。
●ショ糖:サトウキビや甜菜から作られる砂糖。水に溶けやすいのが特徴です。
②少糖類
単糖類が2~10個つながったものが少糖類です。
水飴・粉飴・デキストリン・トレハロース・マービーなどが少糖類にあたります。
多糖類のでんぷんを酵素の力で分解した麦芽糖も少糖類です。
少糖類は適度な甘みがあり消化吸収もゆっくりで、小腸では吸収されないなどの性質があります。
砂糖より低カロリーで血糖値も上がりにくいため、ダイエットの甘味料として使われやすいです。
●麦芽糖:水飴の主成分。大麦のデンプンにも含まれ、ビールの原料として使われます。
●乳糖:牛乳や母乳に含まれる糖質。善玉菌を増やしたり、カルシウムの吸収を高める効果が期待できます。
③多糖類
単糖類がたくさんつながったものが多糖類です。
でんぷん・グリコーゲン・デキストリンが多糖類にあたります。
米やパン・めん類など多くの主食に含まれるでんぷんが、
人間の生活エネルギーとしてきわめて重要です。
●でんぷん:植物の光合成により生成され、種子や球根などに貯蔵されます。
穀類やイモ類などに多く含まれます。
でんぷんを食べると口の中で麦芽糖になり、小腸でブドウ糖に分解されてエネルギーになるものです。
●グリコーゲン:動物の体内に貯蔵されるため、動物でんぷんと言われます。
人間の肝臓に約1日分のグリコーゲンが貯められ、適宜ブドウ糖に分解されるものです。
《2種類の食物繊維》
炭水化物の種類のもう1つである食物繊維。
食物繊維は、食物に含まれる成分で人の消化酵素で消化されないものの総称です。
植物や海草、キノコなどの細胞壁を構成する成分にあたります。
①水溶性食物繊維
水に溶ける性質を持つ食物繊維です。
海草類に含まれるアルギン酸、こんにゃくに含まれるコンニャクマンナン、
果実や野菜に含まれるペクチンが、水溶性の食物繊維にあたります
水溶性の食物繊維は血糖値の急上昇や、悪玉コレステロールを調整する性質があります。
②不溶性食物繊維
水に溶けない性質を持つ食物繊維です。
植物の細胞壁であるセルロース、甲殻類のキチンなどが、不溶性の食物繊維にあたります
不溶性の食物繊維は大腸の運動を活発化させ、老廃物の排出を促進するものです。
【まとめ】
炭水化物の種類は「糖質」と「食物繊維」の2つに分類され、
その糖質と食物繊維もそれぞれ、いくつかの種類に分けられることをご紹介してきました。
砂糖のように甘い糖質と、ご飯のように甘くない糖質がありますが、
これは二糖類か多糖類かの違いによるものです。
食物繊維にも2種類がありますが、
どちらも人間にとって欠かせない栄養素になっています。
炭水化物の種類と、炭水化物がなぜ3大栄養素の一角なのかを認識して、
健やかな身体に役立てて頂ければ幸いです。