体に良い!ビタミンCの働きとは

体に良い!ビタミンCの働きとは

よく母親が子どもに向かってこんなことを言いますよね。
「ビタミンCはカラダに良いからたくさん摂りなさい」

もしかすると、あなたも子どもの頃に母親からそう言われたり、子育てをしていて子どもにビタミンCが豊富な食べ物を食べさせたりしているのではないでしょうか。

それだけ、ビタミンCはカラダに良いものとして常識化されていますが、ビタミンCが発見されたのはわずか200年ほど前です。
それ以前は、ビタミンCの不足が原因とはわからなかった恐ろしい病気もあったのです。

そんな歴史を紐解きながら、ビタミンCのスゴさをお伝えいたします。

 

1、ビタミンCの発見

ビタミンCはアスコルビン酸のことで、植物性食品に多く存在し特異的に変換して体内に吸収される水溶性ビタミンの1つです。
簡単にいうと、活性酸素の強力な除去剤みたいなもので、例えば、動脈硬化の原因とも言われるLDLの酸化を抑える働きがあります。

そんなビタミンCが発見されたのは、1920年フランスのドラモンド博士がオレンジの果汁から壊血病を予防する因子を見つけたことが発祥と言われています。

壊血病とは、出血性の障害が身体の様々な器官に現れる病気で、大航海時代は多くの船乗りが命を落としたと言われる恐ろしい病気です。
現在はビタミンCの投与という治療法が確立されていますが、当時はビタミンCの存在が発見されていなかったため、病気の原因も不明でした。
しかし、18世紀にイギリス海軍の軍医ジェームズ・リンドが、壊血病で倒れた船員に毎日オレンジとレモンを食べさせたことで、回復に導くことに成功したと言われています。

 

2、ビタミンCは体内でつくれない?

ビタミンCは必須アミノ酸などと同じように体内で合成できない物質です。
この理由は、ビタミンCを合成しようとする経路の最後に位置する酵素に、遺伝子の変異があるからです。
そのため、食べ物から摂取しなければなりません。

では実際にどのようなものにビタミンCは多く含まれているのでしょうか。

基本的には野菜と果物にビタミンCはたくさん含まれています。
例えば、ブロッコリー、芽キャベツ、ピーマン、小松菜、ほうれん草、サツマイモ、じゃがいも、キウイフルーツ、いちご、レモン、みかん、オレンジ…などです。

 

ビタミンシー 含まれる 食物

 

特に、柑橘類にはビタミンCが多く含まれています。
これは、柑橘類に含まれているクエン酸が鉄分の吸収を高めるために、タンパク質の消化を助けてくれるからです。

ビタミンCは体内でつくれないと言っても、身近な食物からたくさん摂れますから、ぜひ毎日の摂取を心がけてくださいね。

 

3、ビタミンCの臓器中の濃度比

それで、ビタミンCは過剰に摂取しても水溶性のため体内から不要な分は排出されます。
とはいえ、ビタミンCは特定の臓器に集まりやすい傾向があることが、モルモットをつかった実験でわかっています。

その臓器は、主に脳・副腎などです。
血液中のビタミンCの濃度を1とすると、脳は血液中の20倍、副腎には150倍の濃度のビタミンCが含まれているのです。
つまり、これらの臓器はビタミンCを栄養素として必要としているというわけです。

 

ビタミンシー 濃度 違い

 

ですから、ビタミンCが不足すると、脳や副腎機能が低下したり、免疫力が下がったりしますから、
毎日の食事でしっかり摂ることが大切です。

このように、ビタミンCは私たち人間が生きていくために必要な身体の各機能を調節してくれているのです。

 

4、ビタミンCの働き

では実際に、どのように調節してくれているのでしょうか。
詳しく解説していきます。

そもそもビタミンCには壊血病の予防に限らず、様々な働きがあります。
例えば、コラーゲンの合成です。
コラーゲンは人間の身体にもっとも多く存在するタンパク質ですが、ビタミンCはその合成に関わっています。
コラーゲンが正常に形成されるにはアミノ酸のプロリンとリジンが水酸化されないといけないのですが、その水酸化を補うのがビタミンCなのです。

また、ビタミンCは鉄の吸収を促進したり、ニトロソアミンという発がん物質が消化管内で生成されることを阻害したりする効果も認められています。

こうして考えると、ビタミンCは万能薬のような存在と言えるかもしれませんね。

 

5、不足気味だからと過剰摂取すると…

日本人はよくビタミン不足なんて言われますが、不足しているかと言って摂りすぎるとどうなるのでしょうか。

脂肪の場合は、ダイエット中でも必要ながら摂りすぎると肥満につながりますよね。
ですが、ビタミンCの場合は過剰に摂取しても不要な分は排出されてしまいますので、一概に悪影響とは言えません。

しかし、口から入ったビタミンCが腸で吸収されるとき、腸にもその吸収には限界があります。
1回に摂る量が3000mgを超えると腸管が耐えられずに下痢を引き起こします。
ですから、身体に良いからといっても、やはり摂りすぎは問題ですね。

いかがだったでしょうか。

ビタミンCを歴史から紐解き、その機能から重要性まで細かくお伝えしてきましたが、改めてビタミンCのスゴさを知ることができたのではないでしょうか。
あなたもこの機会に毎日ビタミンCを摂って、さらなる健康増進を図りましょう。

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