骨粗しょう症とは?原因と症状について
骨粗しょう症はどんな病気?
骨粗しょう症とは、骨の量(カルシウム量)が減少し、僅かな衝撃でも骨折しやすくなる病気です。
骨の強さは、その約70%が骨の量で決まる(残り約30%は他の様々な要素)とされ、この骨の量が「骨密度」と呼ばれるものです。
骨は、一度完成したらずっと変化しない訳ではなく、新しい骨への作り変え(骨の新陳代謝:破骨細胞の働きで古くなった骨を壊し、骨芽細胞の働きで新しい骨を形成する)が繰り返し行われ、健康な骨では、骨の新陳代謝がバランスよく行われて丈夫に保たれています。
よって、骨粗しょう症とは破骨細胞の働きより骨芽細胞の働きが抑えられ、骨の新陳代謝のバランスがとれなくなった結果、骨のカルシウム量が減ってしまい、骨折の可能性が高くなった病気なのです。
原因は何?
その原因としては、
- 加齢(骨芽細胞の衰えで骨を作る力が弱くなるため)
- 閉経(女性ホルモンの減少。特に女性は、女性ホルモンが骨の健康管理の大部分をつかさどるとされる)
- 「カルシウム不足」が大きな危険因子である。
そのため、カルシウムを多く含む食品を定期的に摂取することが、骨粗しょう症の予防策の一つです。
予防策として
- 牛乳・チーズなどの「乳製品」
カルシウムの吸収率もよく、手軽に摂れるカルシウム源です。 - 良質なタンパク源として知られている「大豆製品」
骨の健康に大切なイソフラボンという成分のほかにカルシウムも豊富です。 - 秋刀魚・鯖・鰯などの「魚類」
ビタミンDや血管の老化を防ぐEPAの他、脳の活性化によいと言われるDHAも多い - ミネラルが多くカロリーはゼロというワカメ・昆布などの「海藻」
- 青梗菜・ホウレン草などの「野菜」
カルシウムも豊富ですし、食物繊維や抗酸化物質であるフラボノイドが豊富な貴重な栄養源です。
注意点
- 食塩の摂り過ぎは、カルシウムを尿中に追い出してしまう原因にもなります。
- また、生活習慣病に繋がるもの、例えば過度の喫煙や飲酒等も骨には良くないとされています。
- 胃や腸に問題がある方は、カルシュウムを十分に取り込めないために骨粗しょう症になると考えられます。
- 家族に骨粗しょう症の方がいる場合、遺伝的な体質がある方は、骨粗しょう症になりやすいとされています。
骨粗しょう症で体に現れる症状ですが、特に自覚症状はなく、
骨密度の検査等で確認しない限り、この病気が進行していることに気付くのは困難です。
問題は骨折です!
骨粗しょう症で最も多いのが、背骨の骨折。
骨折の自覚がないまま一つ、二つと連鎖的に骨折していくため、
背中や腰が曲がって痛みが辛くて受診したら骨折していたということもよくあります。
2cm以上身長が縮んでいたら、骨粗しょう症を疑ったほうがよいかもしれません。
もしこういう疑いがある場合は、まず医療機関へ検査しにいき、診てもらうことをお勧めします。
手遅れにならないよう、日々の生活習慣も見直していきましょうね。