脂と油はどう違う? 脂肪との関係をひも解いてみた

脂と油はどう違う? 脂肪との関係をひも解いてみた

脂と油、どちらも「あぶら」と読みますが、
違いをご存知でしょうか?

あぶら関係では、油脂・脂肪・脂質という言葉もあり奥が深いです。
どれも同じ意味に見えますが、実は細かい意味は異なっています。

「脂」と「油」はどちらも「油脂」と呼ばれるものです。
そして「油脂」はあぶらの総称になります。

今回は

・油脂
・脂
・油
・脂肪
・脂質

の違いをご紹介し、
特に脂と油の違いに触れていきます。

 

①脂について

「脂」とは常温で固体のものを言います。
肉の脂身やラード、バターなど、主に動物性のあぶらを指します。

動物性の「脂」には「飽和脂肪酸」が多く含まれ、
摂りすぎるとコレステロールを増やしてしまいます。

②油について

「油」とは常温で液体のものを言います。
サラダ油やオリーブオイル・ココナッツオイルなど、植物性のあぶらを主に指します。

魚油(ぎょゆ)も常温で液体なので「油」に分類されます。
ただし「脂がのったサバを食べる」のように、油と脂を使い分けています。

石油・天然ガス・石炭から精製される鉱物油も「油」です。

植物性の油と魚油には「不飽和脂肪酸」が多く含まれ
コレステロールや中性脂肪を減らす働きがあります。

 

③脂肪について

「脂肪」は「油脂」と同じ意味で「脂」と「油」の両方を指します。
どちらかと言えば、化学で使われる物質名を表します。

脂と油は物質として同じ構造をしています。
異なるのは融点で、これは原料が違うからではなく、
油脂を構成する脂肪酸の性質によります。

「脂肪」はエネルギー源になる脂質と言い換えることができます。

④脂質について

「脂質」は炭水化物とたんぱく質を除いた、水に溶けない物質を総称したものになります。
脂や油、油脂はもちろんのこと、脂肪酸やコレステロールも「脂質」に含まれます。

エネルギー源にならないものも含まれているため、脂肪や油脂よりも意味が広いです。

 

【まとめ】

◆「油脂」=「脂」と「油」あぶらの総称

◆「脂」=常温で固体の、動物性のあぶら(魚油は「油」)
「飽和脂肪酸」が含まれ、コレステロールを増やす

 

◆「油」=常温で液体の、植物性(と鉱物性)のあぶら
「不飽和脂肪酸」が含まれ、コレステロールや中性脂肪を減らす

◆「脂肪」=化学で使われる「油脂」の同義語
脂も油も物質としては同じ構造

◆「脂質」=脂肪よりもさらに意味の広い単語
油脂はもちろん、脂肪酸やコレステロールも脂質にあたる

いかがでしたでしょうか?
植物性の油の方が、コレステロールや中性脂肪を減らす点においては健康的と言えます。

毎日健やかに過ごすためにも「あぶら」について、ぜひ参考にしてください。

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