軟骨肉腫とは? 病気の主な原因と症状
私たちの骨格は200以上の骨が組み合わさって形成されています。
それぞれの骨は筋肉や靱帯、軟骨でつなぎ合わさることで関節機能を維持、
体の表面を保護する等の役割を果たしています。
その、大切な役割を担う骨に悪影響を及ぼす病気があります。それは骨のガンです。
骨のガンは悪性骨腫瘍と言われますが、その中で最も多いとされるのが「骨肉腫」や「軟骨肉腫」になります。
その原因と症状は種類によって異なります。
軟骨肉腫とは
放置しておくと無制限に増殖を続け、身体中に転移をきたす点では、「ガン」と同様とも言えます。
肉腫は骨や軟骨、血管、神経など非上皮性組織から発生します。
所謂ガンは胃や腸などの粘膜から発生する悪性腫瘍であるという点で区別されます。
ただし治療を行わないと生命に関わる点では類似した性質を持っています。
◆発生場所・時期◆
◎軟骨肉腫
- 大腿骨周辺(太ももあたり)、上腕骨周辺など四肢にできることが多く、
骨盤や肋骨などの体幹部分にも発生することが珍しくありません。 - 発生年齢は30代以降の中高年齢者に発症が見られます。
病気の経過は骨肉種ほど急速に進行することは少なく、腫瘍は比較的ゆっくり成長し、
肺などへの転移も少ないのが特徴です。
◎骨肉腫
10代に多く、膝に発症しています。
症状が出ても、若年層は病気に対する知識が不十分のため、筋肉痛と誤認されがちです。
そのため、安静に過ごしていても痛みが発生するようになります。
症状
腫瘍のある部位が腫れ上がり、運動障害が発生します。
硬い腫瘍が皮膚表面に膨れ上がり、表層からでも見分けがつく場合もあります。
- 体の体重を支える箇所で腫瘍が成長し、痛みを感じる
- 骨組織を破壊することで炎症を引き起こし、痛みを感じる。
- 腫瘍の浸潤で骨が脆くなると、少しのきっかけで骨折をきたすこともあります。(病的骨折)
原因
骨肉腫の原因としては、明確なものは発見されていません。
ただ良性腫瘍である骨軟骨種や内軟骨腫が基礎になって、
その後、悪性化し、軟骨肉腫に発展する可能性があります。
小児や思春期に、これらの良性腫瘍の診断を受けた経験のある人が、
急激に腫瘍が大きくなってきた場合には注意が必要です。
骨軟骨種のように基礎疾患があり、後に悪性化する現象は、比較的若年層にに生じることが多い。
しかし、その分対処も迅速に実施できるので、生命予後も良好とされています。
◆気になる方は・・・
一般的にレントゲンなどの画像検査では、腫瘍の有無や大きさ、広がりなどを調べてくれます。
治療方法は手術や放射線療法などになりますので、何か症状があれば先ずは身近な病院へ行きましょう。