身体を「建てる」骨の大工とは?
私たち人間の身体は骨が支えになっています。
その証拠に骨が弱まると身体を動かすのに弊害が出てきます。
あなたも一度は骨折して不自由な生活をしている人を見たことがあると思います。
ですから、骨は身体をつくる上でなくてはならないものなのです。
とはいえ、骨はただ身体を支えているだけなのでしょうか。
答えはNOです。
実をいうと、骨にも生命が宿っているのです。
そこで、骨の大工という言葉をキーワードに、私たち人間の身体を「建てる」骨にまつわるエトセトラをお伝えします。
1、骨も新陳代謝している
骨は一度形成されたら一生そのままだと思う人は多いかもしれません。
しかし、骨折をしても手当てをして安静にしていると骨は元通りになったり、子どもが成長するにつれて背丈が伸びますが、骨も身体の成長に合わせて伸びたりしますよね。
つまり、骨は生きているのです。
でも骨が生きているとはどういう状態なのでしょうか。
それは骨が新陳代謝をしているということです。
骨の新陳代謝は一定のサイクルで回っています。
つまり、新しい骨を作ることと古い骨を壊すことを繰り返しているというわけです。
とはいえ、なぜ骨はこうした生まれ変わりをするのでしょうか。
その理由は2つあるのですが、1つは生命を維持するために必要なカルシウムを溜め込むのが骨であり、そのカルシウムを骨から溶かして身体の様ざまな部分に送るためです。
そして、もう1つは古くなって弱くなってしまった骨を新しくすることで、再び強い骨をつくることができるからです。
これが骨の新陳代謝のメカニズムです。
2、骨芽細胞は大工?
骨が生きていることがわかったと思いますが、骨づくりはある意味、大工のようなものと言えます。
これは、骨芽細胞の働きを知るとよくわかります。
骨芽細胞とは新しい骨をつくる細胞です。
古くなった骨がカルシウムやコラーゲンを溶かして血液に流れ出すと自然と骨芽細胞が現れます。
そして、コラーゲンをつくり、血液中から運ばれてきたカルシウムとくっついて新しい骨となるのです。
この骨芽細胞の働きによって、骨が成長したり、生まれ変わったりして、約3年で骨がつくり変えられると言われています。
まさに、家を建てたり、リフォームしたりするのと同じ感覚ですよね。
これが骨づくりが大工と言われる理由なのです。
3、骨粗しょう症の根本的な原因とは?
「骨芽細胞の働きはわかったけど、骨粗しょう症はなぜ起こるの?」といった疑問を抱く方もいると思います。
そもそも骨粗しょう症とは一体どんな病気なのでしょうか。
骨芽細胞については先に述べましたが、骨には破骨細胞といって古い骨を壊す細胞もあります。
骨粗しょう症とは、新しく骨をつくる力よりも古い骨を壊す力の方が大きくなったときに起こります。
古い骨を壊す力が大きくなるのは、ホルモンのバランスが崩れ、骨の新陳代謝のバランスも崩れるからです。
そして、その時期が女性の閉経後というわけです。
こんな話を聞くと、ますます年は取りたくないですね。
しかし、残念ながら私たち人間は年を取ります。
ですから、新しい骨をつくる力と古い骨を壊す力を少しでも均等に保つためにも、骨の形成に役立つ栄養を吸収することが大切なのです。
4、骨芽細胞を活発化させるために~サプリメントで味方に
これまでお伝えしてきたように骨芽細胞の働きは、
私たち人間の身体にとって極めて重要な存在であることがわかります。
特に女性の場合は加齢とともに骨粗しょう症のリスクが高まりますから、常に意識したいところですよね。
とはいえ、現代の私たちの暮らしぶりからすると、家庭や仕事に忙しかったり、昔より食物の栄養量が下がっていたりして、食べものから栄養を摂取するには限界もあるのが現状です。
そんな悩みを解決してくれるのがサプリメントで補うという方法です。
でも、一言でサプリメントと言ってもたくさんあってどれを選べば良いかわからないですよね。
ですが、丈夫な骨づくりということを考えると、選択肢は絞られます。
例えば、骨をつくっているコラーゲンの働きを活発化させる栄養の1つにビタミンCがあります。
ビタミンCはワカメなどの海藻にたくさん含まれています。
海藻にはカルシウムも含まれていますから、丈夫な骨をつくる効果があると言えます。
つまり、海藻から採取したサプリメントなら十分効果が期待できるというわけです。
参照:http://www.wakasanohimitsu.jp/seibun/kaisou/
ただし、サプリメントはあくまで不足しているものを補うものです。
常日頃からバランスの良い食事を心がけ、適度な運動をした上で、
サプリメントを取り入れることが理想です。
骨芽細胞を活発化させ骨粗しょう症を予防するためにも、サプリメントは正しい方法で摂取しましょう。