骨折しない骨の作り方とは?

骨折しない骨の作り方とは?

1.これまでのお話

これまで、「カルシウム」と「ビタミン」についてお話しました。
カルシウムは骨を作り、ビタミンはカルシウムの吸収をよくする働きがあります。
今回は、丈夫な骨を作るために必要な成分についてくわしく紹介します。

カルシウムを支える栄養素

2.カルシウムを摂る目的って? カルシウムだけではダメ?

日本人は、カルシウムが不足していると言われています。
カルシウムが不足すると、骨が弱くなって骨粗しょう症になり、骨が折れやすくなります。
また、血管などの細胞の活動にも大きな影響を与え、血圧の上昇や血管の老化を招きます。
これらの症状を防ぐためには、確かにカルシウムが必要です。
しかし、カルシウムだけで折れにくい丈夫な骨を作ることはできるのでしょうか?

3.丈夫な骨ってどんな骨? 骨粗しょう症と骨折の関係

骨折の原因は、骨に過剰な衝撃・負荷がかかること。
しかし、健康であれば人間の骨は簡単には折れにくいのです。
人間の骨には、「骨折しやすい骨」と「骨折しにくい骨」があります。
骨折しやすい骨とは、骨の中の密度が低く、スポンジ状になっている骨。
これがいわゆる骨粗しょう症と言われる症状で、40代以上の閉経後の女性や過剰なダイエットをしている人などに多く見られます。
「骨折しにくい骨」とは、骨の中の密度が高く、弾力性のある骨。
弾力性のある柔軟な骨は、衝撃をよく吸収するため折れにくいのです。

健康な骨と不健康な骨の違い

つまり、丈夫な骨とは、「骨密度の高い弾力性のある骨」なのです。
一般には、骨粗しょう症を予防するのにカルシウムを摂ることが推奨されていますが、カルシウムだけでは柔軟な骨は作れません。
それはなぜなのでしょうか?

4.カルシウムと骨粗しょう症の意外な真実

骨粗しょう症を防ぐには、カルシウムを摂ることが大事と言われてきました。
しかし、カルシウムを多く摂取しても、骨粗しょう症になっているケースがあるのです。

ハーバード大学のヘグステッド博士の調査で、カルシウム摂取量の多い国ほど骨粗しょう症が多いことが報告されました。

カルシウム摂取量と骨粗鬆症との関係

(出典)「牛乳カルシウムの真実:骨粗しょう症は牛乳をたくさん飲む欧米諸国に多い」
http://www.eps1.comlink.ne.jp/~mayus/lifestyle2/milkcalcium2-3.html
(山梨医科大学名誉教授 佐藤章夫氏(故人)によるサイト)

 

上記の図によると、アメリカ、ニュージーランド、スウェーデンなどのカルシウム摂取量の多い国(乳・乳製品の消費量が多い国)では、シンガポールや香港などの摂取量の少ない国に比べて、大腿骨頚部骨折がより多く発生していたのです。

このことから、牛乳や乳製品などから摂るカルシウムだけでは、骨粗しょう症の予防にはならないことがわかってきたのです。

真鍋教授のカルシウム摂取についてのコメント

5.骨を作るにはカルシウムと○○○○○が大事!

このように、カルシウムだけでは骨折しにくい丈夫な骨は作れません。
では、ほかに何が必要なのでしょうか?

それは、骨の作りに関連しています。
骨は硬いイメージがありますが弾力性もあり、その弾力性を与えているのが「コラーゲン」です。
コラーゲンとは、タンパク質の一種。
皮膚、骨、血管、内臓など人間の体を構成しているタンパク質のうち、3分の1を占めています。
コラーゲンは美肌によいことはよく知られていますが、実は丈夫で柔軟な骨、軟骨、血管のために欠かせない成分なのです。

コラーゲンを多く含む食品には、豚足、鶏皮、手羽先、牛すじ、うなぎ、ゼラチン、くらげなどがあります。
このコラーゲンは、カルシウムとともに骨を支える重要な役割を持っています。
骨を鉄筋コンクリートのビルに例えると、カルシウムがコンクリートの役割、コラーゲンが鉄骨の役割をしています。

骨をビルに例えた図解健康管理市、金子先生のコメント

6.大切なことは

骨を強くするためにカルシウムばかりが強調されています。
しかし、カルシウムだけでは骨粗しょう症は防げません。
柔軟な骨を作るタンパク質の「コラーゲン」や、カルシウムの吸収をよくする「ビタミン」が必要なのです。
つまり、大切なのは栄養バランスよくこれらを摂取すること。
毎日の食事でバランスよく摂取し、不足しているようならサプリメントで補うようにしましょう。

 

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