カルシウムを効率良く摂る方法

1. 栄養素の特徴
丈夫な骨や歯をつくるために欠かせない栄養素といえばカルシウム。
体に含まれるミネラルのうち、最も多く含まれている栄養素です。
丈夫な骨で健康な毎日を過ごすためにも、たっぷり摂りたいもの。
では、カルシウムにはどのような働きがあるのでしょうか?
■カルシウムの主な働き
- 骨や歯を形成する
- 神経の興奮や緊張を緩和する
- 心臓や筋肉の働きを正常に保つ
- 出血時に血液を凝固させる
- ホルモンの分泌を調整する
このようにさまざまな働きがあるカルシウムですが、慢性的に不足すると骨粗しょう症を引き起こす原因にもなります。
骨粗しょう症とは、骨の量が減少して骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気のこと。
これを予防するためにも、カルシウムは重要な栄養素なのです。
では、カルシウムは 1 日にどのくらい必要で、どのように摂取すると効果的なのでしょうか? まずは、普段の食事ではどのくらい摂れているのかを調べてみましょう。
2. 普段の食事には・・・
1 日に必要なカルシウムの摂取量は、成人女性で 650mg。
しかし、実際には 490mg 程度しかとれていないと言われています。
たとえば、一般的な夕食メニューに含まれるカルシウム量は、次のようになります。
( カルシウム量の参考 URL:http://kcal-control.com/)
【夕食の一例】
この 1 食で摂れるカルシウムの量は、158mg。
単純に 1 日 3 食として計算しても、474mg しか摂れません。
成人女性に必要な 650mg を摂るには、もう少しカルシウムを含む食品を食べる必要がありそうです。
3. カルシウムの吸収を助ける栄養素と、さまたげる栄養素
吸収を助ける栄養素、たべものとは
また、カルシウムは「ただ摂ればいい」というものではなく、効率よく摂ることも大切。
カルシウムは体内に吸収されにくいため、吸収を助ける栄養素と一緒に摂るとよいでしょう。
■ビタミン D
魚介類(イワシ、カツオ、マグロなど)、干ししいたけ、キクラゲなど
■ビタミン K
納豆、ブロッコリー、ホウレンソウ、チーズ、レバーなど
これとは反対に、吸収をさまたげる栄養素もあります。
せっかく摂ったカルシウムも吸収されにくくなってしまうので注意しましょう。
吸収を妨げる栄養素、たべものとは
■リン
インスタント食品、スナック菓子、炭酸飲料など
■食塩
漬物、加工食品、干し魚など
カルシウムが含まれている食品の例
カルシウムが多く含まれている食品には、次のようなものがあります。
食材100gあたりのカルシウムの含有量 (単位 :mg)
(カルシウム量の参考 URL:http://www.eiyoukeisan.com/)
4 . こんなにも違う!食材比較
次に、不足しがちなカルシウムを効率よく摂る方法について紹介します。
同じ野菜と言っても、食材によって含まれるカルシウムの量に差があります。 たとえば、ほうれん草に含まれるカルシウムは 69mg なのに比べて、小松菜は 150mg とおよそ 2 倍。 豆腐では、絹ごし豆腐が 43mg のところ、木綿豆腐は 120mg で 3 倍も含まれています。
例:カルシウムの場合
5. 今夜からカルシウムを摂りたいあなたに
カルシウムを多く含む食材を使って、不足しがちなカルシウムを補いましょう。 冷凍できるものは少し多めに作って冷凍保存しておけば、「今日はカルシウムが足りないかな」と思う日にプラスできま すね。
たとえば、こんな 1 品を追加してみてはいかがでしょうか?
カルシウムは、丈夫な骨や歯を維持するためにもなくてはならない栄養素。
吸収を高める食材を一緒に摂ることで効率よく摂取し、健康な毎日を過ごしましょう。