オートファジーで体は毎日生まれ変わる

オートファジーで体は毎日生まれ変わる

これまで、頭皮やお肌を例に新陳代謝の仕組みをお伝えしてきました。
あなたの中でも毎日食べることで細胞が生まれ変わることの真実が明らかになってきたと思います。

それで、私たちの体は細胞の入れ替わりにより日々進化しているわけですが、実をいうと、細胞にも部品があるのです。
そして、その部品も入れ替わっていることが最近になって解明されました。

その辺りを詳しく解説していきます。

 

1、細胞の部品の入れ替わりとは?

細胞はたくさんの「部品」によって構成されています。
細胞は細胞膜で囲まれていて、その中は水で満たされており、そこには核と細胞質があります。
細胞質には、ミトコンドリア、ゴルジ体、葉緑体など、核も含まれる細胞小器官と呼ばれるものがあります。
そして、それらを除いたものが、イオンや分子などの水溶液となっています。これが細胞の成分です。

細胞 構成

何だか難しい言葉が並んでいてわかりづらいと思うかもしれませんが、
サケの子どもであるイクラを想像することわかりやすいでしょう。
イクラが私たち体をつくる細胞で、イクラをつぶすとドロっとした液体が出てきますが、
そのドロっとした液体にはイクラをつくるためにたくさんの物質が含まれています。
それらの物質ひとつひとつの名称がミトコンドリアだったり、ゴルジ体だったりするというわけです。

そして、こうした細胞を構成する物質も入れ替わることが発見されたのです。
それが、オートファジーの仕組み解明です。
これは、東京工業大学科学技術創成研究院特任教授・栄誉教授の大隅良典教授が
2016年12月10日にノーベル生理学・医学賞受賞したことで、画期的なニュースとして扱われました。

東京工業大学ホームページ
大隅良典栄誉教授のページより
http://www.titech.ac.jp/nobel/

では一体、オートファジーとは何なのでしょうか。

オートファジー (Autophagy) とは、
細胞が持っている、細胞内のタンパク質を分解するための仕組みの1つで
自食(じしょく)とも呼ばれています。

酵母からヒトにいたるまでの真核生物に見られる機構であり、
細胞内での異常なタンパク質の蓄積を防いだり、
過剰にタンパク質合成したときや栄養環境が悪化したときにタンパク質のリサイクルを行ったり、
細胞質内に侵入した病原微生物を排除することで生体の恒常性維持に関与しています。

つまり、アミノ酸が欠乏したら細胞にダメージを与えるので、
それを防ぐために細胞の中にあるタンパク質を分解してアミノ酸をつくり出すというわけです。
そして、それが細胞だけではなく、細胞の部品単位で入れ替わりが起こることまで発見されたのです。

オートファジー

 

2、人間の細胞で生まれ変わらない部分もある!

とはいえ、入れ替わらない細胞も存在するのです。
例えば、心筋細胞や中枢細胞は細胞が生まれて一定の増殖をした後は、細胞分裂が起きないのです。

これは筋肉の細胞内は筋線維が詰まっているため、細胞の構造的に分裂しにくいからと言われています。
特に心筋は複数の細胞が結合してできているので、
どの部分が心筋細胞なのか細胞自身が分かっていないということも要因として考えられています。

そう考えると、生まれ変わらない細胞を傷つけないようにすることは重要ですね。

 

3、健康とは?~恒常性の維持

ここまで細胞について詳しくお伝えしてきましたが、いかがだったでしょうか。

おそらく、日ごろ何気なく食べている食事が、ひとつひとつの細胞すべてに影響を与えてており、
その結果として今の体がつくられていることがわかったと思います。
それだけ、食事はエネルギー源であり、細胞の材料を取り入れるために必要なものなのです。

ですから、良質な食事があなたの健康を左右すると言っても過言ではありません。

でも健康とは一体何なのでしょうか。
健康の語源は、中国の古典「易経(えききょう)」の中に出てくる
「健體康心(けんたいこうしん)」という言葉だといわれています。
体(體)が健やかで、心が康らかであること、
つまり、心と体のどちらも良い状態であることが本来の健康の姿と言えます。

現代人は、「仕事が忙しくて食べる時間がないから」とか「◯◯は嫌いだから、自炊は面倒だから」
という言い訳を武器に生活習慣の乱れを放置することが少なくありません。
ですが、乱れた生活習慣はひそかにカラダやココロを蝕んでいくことでしょう。

その証拠に、病気になってから「健康第一」と騒ぐ人がたくさんいます。
でも、病気になると生活そのものに支障が出てきます。
当然、仕事でも良いパフォーマンスを見せることができません。
そういう意味でも健康に勝るものはありません。

健康を維持していれば、脳はそれが習慣と判断します。
生物学では体内を一定の環境に保つ状態、すなわち恒常性と呼びます。
つまり、恒常性の維持機能が私たち人間の体には備わっているのです。
そして、その健康を維持するためにも良い生活習慣を保つことが大切なのです。

特に体をつくることに直接関係している食事は非常に重要です。
毎日何を食べるかで細胞の入れ替わり方も変わります。
食はいのちの源ですから、ぜひ健康を考えたメニューを意識してくださいね。

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